同人誌印刷で役立つ用語集
SUNRISE PUBLICATION co.,ltd.原稿
トンボ
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印刷・製本時に位置の目印となるマーク。
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印刷現場で、指標としての目印(レジスターマーク)として使用され、印刷時の位置合わせ用の天地左右の【センタートンボ】、断裁位置を決める四方の角の【コーナートンボ】があります。
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Illustratorで原稿を作る場合には必ずトンボをつけましょう。
内枠(基準枠)
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原稿の一番内側にある枠。
【内枠(基準枠)】といいます。
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基本的にはマンガはこの枠内に描き込みます。
断ち切り(仕上がり)
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印刷物の仕上がり位置。
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製本工程や断裁時に多少のズレが生じる為、断ち切り位置どおりの仕上がりは困難です。
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断ち切り線の内側「3〜5mm付近」には、切らせたくない文字や絵柄を配置しないようにしましょう。
塗り足し(裁ち落とし・ドブ)
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断ち切り(仕上がり)位置より外側3〜5mmの部分のこと。
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本の端まで絵柄等があるデザインを、仕上がり位置ぴったりで作成すると、製本工程や断裁時に生じる多少のズレにより、その箇所に印刷のない用紙の色が出てしまいます。
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ズレを目立たせない為にも、塗り足しまで絵柄等を描くようにしましょう。
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ただし、基本的には断裁されて無くなる部分なので、大事な文字や絵柄・ノンブルなどは置かないようにしてください。
ノンブル&隠しノンブル
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本や冊子のページ端に記載されているページ番号のこと。
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製本工程では、原稿内のノンブル(ページ番号)に従って作業をするので、乱丁・落丁を防ぐ為にも、本文や口絵など全てのページにノンブルの記載は必要です。
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デザイン上でノンブルを見せたくない場合は、本の綴じ側・断ち切り位置より内側ギリギリにノンブル(隠しノンブル)を入れましょう。
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断ち切りより外側に入れると断裁で切り落とされて、作業の際に確認ができなくなってしまうので、必ず断ち切りより内側に入れてください。
奥付
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冊子の情報がまとめて印刷された部分。
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主に本の最終ページに付ける事が多く、発行責任を明確に示す以下のような情報を記載します。
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書名(本のタイトル)
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発行日(年月日)
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ペンネーム/サークル名
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連絡先(メールアドレスか個人HP)
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必ず当事者(ご本人)に連絡がつくものをご記載ください
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本を作るのに使った印刷所(印刷会社)
背幅(束)
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本の厚さのこと。
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ページ数や使用する用紙によって幅が変わります。
アンチエイリアス
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ピクセル単位のギザギザ(ジャギー)を目立たなくするため、ピクセル間を中間色で補正して滑らかに見せること。
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本文の網点にアンチエイリアスをかけると、網点の周囲がグレーの補色が入ります。
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印刷工程時にはこのグレー部分が網点で再現されるため、原稿上の網点と印刷での網点が干渉しあい、モアレの原因になる場合があります。
モアレ
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規則正しく分布したトーン、または線が重なり合ったときに周期的に生じる幾何学的縞模様のこと。
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原因として原稿上のトーン形状・トーンとグレーの融合等を再現するために、印刷工程で生成される版やインクの網点の重なり方によって発生します。
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主に以下のようなケースでモアレが発生します。
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トーンの重ね貼り
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トーンが正円でなく変形、もしくは均一に配列されていない
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トーンにアンチエイリアスがかかっている
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トーンがスミ100%ではなく、中間調(グレー)になっている
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トーンとグレーの塗りが重なっている
解像度
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デジタル画像のサンプリングの細かさ(ドットの密度)を表すもの。
※単位は「dpi」または「ppi」で表します
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数値が大きいほど微細で滑らかな画像となり、カラーモードによって推奨する解像度は異なります。
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フルカラー:350dpi
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グレースケール:600dpi
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モノクロ2階調:600〜1200dpi
カラープロファイル
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デジタルイメージや印刷物における色の再現を一貫性を持って管理するための設定です。
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お客様のデバイスやアプリケーションを当社の作業環境に合わせ、出来る限り同じ色再現を再現するためにする方法です。
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作業環境による色再現の問題を避ける為に、フルカラーのRGB原稿を入稿する際は「AdobeRGB」または「sRGB」の【カラープロファイルの埋め込み】を行うようにしましょう。
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※
CMYKデータの場合「Japan Color 2001 Coated」での変換が一般的ですが、印刷は変換後の数値基準になる為、プロファイルの埋め込みの有無は仕上がりに影響しません
カラーモード
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データ上での色の表示方式のこと。
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フルカラー印刷の場合は、光の三原色の「RGB」または染料や顔料などの印刷やインクでも使われる「CMYK」のモードを選択します。
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色刷やモノクロ本文は「モノクロ2階調」または、「グレースケール」を選択します。
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※
多色刷りの場合は「CMYK」モードの4色から使用する分の色数を使って作成します
(2色刷りの場合、CとMを使う等)
RGB
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Red(赤),Green(緑),Blue(青)の略で、光の集合体を表示する方法。
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印刷の際にはインクの色で再現するCMYKに変換される為、どうしても色は沈みます。
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※
RGBでご入稿いただいた場合は当社独自の変換方式で、色の沈みを最小限に抑えます
CMYK
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シアン(C)、マゼンダ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)の総称。
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印刷物の基本として、この4つの色を掛け合わせてフルカラーを再現します。
モノクロ2階調
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白と黒の2色のみで画像を再現する方法。
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白と黒のみの表現となるためエッジがシャープに表現されるのが特徴です。
グレースケール
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白~黒の明暗で画像を再現する画像のモード。
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0%が白を、100%が黒を表します。
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白と黒の間(中間調)が灰色で表現されます。
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実際の印刷では、5%以下の薄いグレーはかすれたり・色が飛び気味に、90%以上の濃いグレーは潰れ気味になるなど、正しい再現がされにくくなります。
本の部位
表紙
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表1:
表紙
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表2:
表紙の裏側
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表3:
裏表紙の裏側
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表4:
裏表紙
背
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冊子のページを綴じている側(背中にあたる部分)を指します
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※
無線綴じ製本の場合、本文の用紙やページ数に合わせた背幅(背表紙)が必要となります
ページ数
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ページ(P)とは冊子での紙の一面、その数量を表すのが「ページ数」です
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当サイトのページ数表記は表紙の4P分が含まれています
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表紙(4P)+本文=ページ数(表紙込)
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例)
表紙込68P本=本文ページ数64P
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本文ページ数は紙1枚につき表裏(2P)になるので、必ず偶数P分の数が必要です
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※
表紙は印刷の有無に関わらず、表1・表2・表3・表4の4Pで数えます
天・地
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天:
本の上側の切り口部分
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地:
本の下側の切り口部分
小口・ノド
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小口:
本の開く側のこと
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ノド:
本を綴じている側のこと
遊び紙
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表紙と本文の間(巻頭や巻末)に挟み込む、印刷のない紙のこと
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巻頭に入れる場合は「前のみ」、巻頭と巻末に入れる場合は「前後」で指定します
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※
本文用紙とは異なる種類の色紙を使用するのが一般的です
口絵
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主に冊子の巻頭や巻末に付ける、写真やイラストを印刷した紙
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本文がモノクロなど単色で、口絵はフルカラー印刷というのが一般的です
見返し
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表紙と本の中身の接合を補強するため、表紙の内側に貼る紙
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中身を保護するほか,本の耐久力を保持する重要な役目をもつ
スピン
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書籍の頁の間に挟む目印がわりの小糸ひものこと
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※
当社では「しおり紐」とも呼びます
カバー・帯
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カバー:
書籍の表紙の上に掛けられる厚手の紙のこと
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帯:
書籍および箱に本についてのキャッチコピーや推薦文等を記載し巻き付けた印刷物(帯紙・腰帯ともいう)
製本
無線綴じ
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製本様式の一種で、冊子の表紙と本文を糊付けして綴じる製本方法。
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本文を表紙でくるむ構造のため、「くるみ製本」とも呼ばれます。
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表紙込みの総ページ数が16P未満の本は製本時に不具合が起こる可能性があるため、無線綴じ製本は表紙込み20P※以上が推奨となります。
※:印刷方式や本文用紙などの仕様によっても異なります
中綴じ
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製本様式の一種で、本を開いた状態の紙を重ね、折った中央部分を針金(ホッチキス)や糸などで綴じる製本方法。
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重ねた用紙を二つ折りにして綴じるため、ページ数は必ず「4の倍数」になります。
右綴じ
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表紙(表1側)から見て、右側が綴じられた状態。
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冊子を読む時は、右側にページをめくっていく構造になるため、「右開き」とも呼ばれ、テキストが縦書きの漫画雑誌、単行本などに採用される製本方法です。
左綴じ
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表紙(表1側)から見て、左側が綴じられた状態。
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冊子を読む時は、左側にページをめくっていく構造になるため、「左開き」とも呼ばれ、テキストが横書きの、マニュアル本、取扱説明書、洋書や英文テキスト冊子などに採用される製本方法です。
表面加工(PPなど)
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表紙にポリプロピレン(polypropylene film)フィルムを貼り付ける加工のこと。
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紙の表面にポリプロピレンを貼ることにより、光沢を与え、傷や汚れへの耐久性がよくなり、表紙を保護します。
上製本(ハードカバー)
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表紙に芯となる厚紙を紙や布、革などで覆って作られる強度を持たせた製本様式。
ハードカバーとも呼ばれます。
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折り曲げにくく丈夫なのが特徴で、本文の用紙より大きく表紙が作られるため本文をしっかり保護することができます。