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【サンライズ販売商品の印刷方法と特徴について】

2023.11.08技術紹介

サンライズ販売商品の印刷方法とそれぞれの特徴を紹介します。

サンライズで取り扱う商品は紙の冊子に始まり、多種のグッズ類に及びます。
商品により印刷方式は変わり、印刷方式が変わると再現色やシャープ度合いなどが異なります。

普段わたしたちが目にする紙製品の書籍やチラシなどは、オフセット印刷またはオンデマンド印刷で、カラーはC(シアン)M(マゼンタ)Y(イエロー)K(ブラック)の4色で再現されています。

ですがカラー印刷は布やプラスチック、ビニールなど、紙以外でも多く見られます。
それらの素材はオフセット・オンデマンド印刷ができないため、各素材の特性に応じた方法で印刷を行ないます。

ここでは原稿作成の参考にしていただけるよう当店の商品で採用している印刷方法について紹介します。

オフセット印刷

  • 版を使用し、油と水の反発する性質を利用した印刷方式です。
    版の画像がブランケットに転写され、それが紙に転写される仕組みです。
    サンライズでは表紙や本文のカラー印刷はLED-UVインキを使用しておりUV照射による即時乾燥を、モノクロの本文と多色刷りは油性インキを使用し自然乾燥を行います。
    インキは絵の具のようにベース色を混ぜ合わせて作られた特色インキが使用できるため、CMYKに限定されるオンデマンド印刷より単・多色刷りが美しく仕上がります。
    オフセット印刷の強みは大ロットで単価を下げられることと、印刷速度が速いこと。
    弱みは印刷に版が必要であることと、濃度調整のためヤレ紙(予備紙)を多く必要とすることです。

  • *主な加工素材:

    紙、ポリプロピレン

  • *インキ色:

    CMYK(4色カラー印刷の場合)/ 単・多色刷り用特色インキは1,000色以上

  • *乾燥方法:

    自然乾燥またはUV照射

サンライズでは従来のCMYKインキでは再現の難しい、彩度の高い画材であるカラーインキやデジタルデータのRGBカラー、メタリックカラー等について30年以上研究を重ねてきました。
蛍光ピンクや蛍光グリーンを補色で加えた6色印刷やシルバー合成なども商品化しましたが、今はお客様にアプローチしやすい価格帯かつマンガ・イラスト原稿に最適な、Vモードを主力のカラーメニューとして置いています。
Vモードは彩度の高いマゼンタインキを使用した、サンライズ独自の再現方法です。

またオフセット印刷は版によって再現は異なります。
大まかな違いは標準的な線数(180線)か高細線(280線以上)であるか、スクリーンの形状が標準的なAM(ドット)であるかFMなど他の形状かで、見える色が変わります。
サンライズではオフセットのカラー印刷の場合は原則FMスクリーンの高細線を使用します。
FMスクリーンの大きな特徴は中間色の濁りが少ないことです。

オンデマンド印刷

  • 高性能プリンター出力です。
    仕組みは非常に細かい粉状のインクトナーを熱で素材に定着させる印刷方式です。
    インクが粉状であるため、水や光による退行に強く、くっきりとした印刷に仕上がります。
    オンデマンド印刷はオフセット印刷に比べインキトナーの透過性が低い(=より不透明)ため、下地の色の影響を受けにくい、白トナーの白さが際立つ、などの利点があります。
    版も不要なためロスが少なく、濃度調整などで予備紙が少なく、小ロットの生産に向いています。
    オンデマンド印刷の弱みは、高熱でトナーを定着するため紙が乾燥し、「反り返り」や「たわみ」が起こりやすいことです。
    また印刷速度がオフセット印刷より遅く、大ロットではコスト高になってしまいます。

  • *主な加工素材:

    紙、ポリプロピレン

  • *インキ色:

    CMYK(+蛍光ピンク、白、金、銀)

  • *定着方法:

    熱定着(120-250度)

サンライズで使用しているオンデマンドカラープリンターでは標準の4色カラーに加え、蛍光ピンクを合成した色鮮やかな5色カラーも刷り上げます。
オフセット印刷とのクオリティ差もほとんど感じられないデジタルプリントは、本の表紙からグッズまで幅広く採用されています。

インクジェット印刷

BIGアクリルキーホルダー小ロット印刷

家庭用プリンターなどでもお馴染みの、インクを細かい粒子にして素材に直接吹きかけ印刷する方式です。

インクの種類によって得意な素材が変わります。
サンライズでは素材ごとで3種のインクジェットプリンターを使い分けています。

  • 1:

    UVインクジェット

    • 印刷後UV照射により即時硬化するインクジェットプリントで、アクリル、PUレザー、木材などインキが浸透しづらい素材に向いています。
      対応できる素材の幅は広いですが、硬化後インキが剥がれやすい素材には下処理を行う必要があります。

    • *主な加工素材:

      アクリル、PURレザー、金属、プラスチック、木など

    • *インキ色:

      CMYK+白

    • *乾燥方法:

      UV照射

    ◆アクリル製品
    https://www.sunrisep.co.jp/goods/category/acrylic/
  • 2:

    水性インクジェット(ガーメントプリント)

    • 水溶性インクで素材に良く馴染み、布など柔らかい素材に向いています。
      熱乾燥が必要な為、熱に弱い素材や平面ではない素材には不向きです。

    • *主な加工素材:

      布、コルク、キャンバス

    • *インキ色:

      CMYK+白

    • *乾燥方法:

      アイロン(約180度)

    ◆バッグ・ポーチ
    https://www.sunrisep.co.jp/goods/category/bag/color/
  • 3:

    大判インクジェット

    • 幅が広くB0サイズなど大きな紙面に印刷が可能です。
      専用のロール紙を使用して印刷を行います。
      サンライズでは大判ポスター出力とオフセットカラー印刷の簡易校正機として併用しています。
      校正機として使用する場合は、印刷機とリンクさせた校正専用RIPを通してオフセット印刷の再現色でプリンター出力しています。
      大判ポスターとして出力する際は、プリンター内蔵RIPから12色のインクを使用して色鮮やかなポスターを出力します。
      印刷速度は遅く、コスト高にもなりますので大量のポスター発注には不向きです。

    • *主な加工素材:

      専用紙、専用クロス素材(専用紙以外は使えません)

    • *インキ色:

      シアン、オレンジ、イエロー、グレー、グリーン、ビビッドマゼンタ、ライトシアン、ライトグレー、ビビッドライトマゼンタ、フォトブラック(マットブラック)

    • *乾燥方法:

      自然乾燥(インキと専用紙とのマッチングによる)

    ◆大判ポスター印刷
    https://www.sunrisep.co.jp/goods/sp128-daipos/

昇華転写印刷

マグカップオリジナル印刷

  • 専用の転写紙に印刷し、転写紙と素材を熱プレスして浸透させる印刷方式です。
    インクが素材に浸透する為、擦れに強く洗っても色落ちしないため、陶器やグラス、布類などに向いています。
    素材一つ一つに転写紙を密着させ熱プレスをかける必要がある為、小ロットの生産に向いています。

  • *主な加工素材:

    陶器、ガラス、ポリエステル

  • *インキ色:

    CMYK

  • *転写方法:

    熱圧着(190度)

◆マグカップ(小ロット)
https://www.sunrisep.co.jp/goods/sp123-magcup/

シルク印刷

小ロットデニム巾着オリジナル印刷

  • ポリエステルやナイロンなどのメッシュで版(スクリーン)を作り、スキージと呼ばれるヘラを使いインキを版に押し込んで下にある素材に透過させる印刷方法です。1970年代に発売された「プリントゴッコ」という家庭用のシルク印刷機も有名です。
    様々な素材に対して印刷できる方法ですが、インキの種類や乾燥方法も素材により異なります。
    版は大変高価で小ロット印刷ではコスト高になる傾向はありますが、サンライズでは布製品とコルクの1色刷りで対応しています。

  • *主な加工素材:

    布、コルク

  • *インキ色:

    多数(特性もさまざま)

  • *乾燥方法:

    アイロン(約160度)(布製品) / 自然乾燥(コルクコースター)

◆限定色1色刷りシルク印刷(10枚〜)
https://www.sunrisep.co.jp/goods/category/bag/limited/